that passion once again

日々の気づき。ディスク・レビューや映画・読書レビューなどなど。スローペースで更新。

スピッツ「優しいあの子」の "あの子" って、誰のこと?

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なつぞら』主題歌でおなじみ、3年2か月ぶりのスピッツ新曲「優しいあの子」のフルPVが一昨日、ニューアルバム発売のアナウンスと共に突如としてYouTubeで公開されました。

マサムネさんの変わらぬ透き通った声もいいですが、僕としてはモーターワークスでもブイブイ言わせていたアキヒロさんのベースがたまらなく好きです。「こぉ~りぃ~を~散らす、か~ぜぇすぅら~」のBメロ部分で、まるでコーラスのようにドゥゥンドゥゥン唸りまくっているところなんか、歌詞の通りに氷雪を撒き散らす嵐のようで最高です。毎朝、聴いてても不思議と飽きない、スピッツの新たな名曲の誕生ですよね。

で、毎朝、聴いてて、ちょっと思いました。

優しいあの子の "あの子" って誰?

 

ネット上でも、その対象が誰であるかをいろいろ歌詞考察として分析されている方が多いですが、それを僕なりにも解釈してみようかな、と。

言いながら、スピッツの全曲を聴いている訳でもないので、ホント、大のスピッツファンからは、お前、なにトンチンカンなこと言ってんの?「ヒバリのこころ」から耳かっぽじって全部聴けや!と怒られそうですが...。

 

ズバリ、優しいあの子の "あの子" とは、奥原なつのこと!

どうだ、ファイナルアンサー!

...。

...。

...。

ブッブッー!

わぁ、いきなり間違えました。

 

なんだ、このやり取り...。

てな感じで、普通にドラマ主題歌として聴いていると、"あの子" というのは、なっちゃんのことを歌っているような印象を受けます。ドラマのオープニングアニメが、大人になったなっちゃんがチビなっちゃんを愛でているような、子供の頃の自分を振り返りながら、その楽しかったこと辛かったこと、転んだことや乗り越えてきたこと、広い世界に自然の美しさ、そんな自分の成長を愛おしみ、周りの動物たちと楽しく遊んでいたあの頃を懐かしむような、それが今の自分を産み出していると言わんばかりの、ほぼ歌詞に沿った世界が描かれているので、"あの子" はなっちゃんと思う人、もしくは大人のなっちゃんがチビなっちゃんに対して思っていること、と解釈する人がかなりいるのではないかと思います。

ただ、フルコーラスを聞くと、どうも "あの子" はなっちゃんじゃないような気がしてきます。じゃあ、誰なの?と問われると...。

 

まずは『なつぞら』主題歌に決まった当時のマサムネさんのコメントを抜粋します。「「なつぞら」は厳しい冬を経て、みんなで待ちに待った夏の空、という解釈です。」このコメントから、この楽曲が "冬から夏へ季節が移ろっていく情景" を描いていることがわかります。なので歌いだしは「重い扉」から始まるのです。それは雪が降り積もって重くなった扉かもしれませんし、人生のスタートと言う重厚な鉄扉かもしれません。いずれにしても、歌詞の主人公は、その扉を開けたのです。

さらに季節の移ろいを感じさせる、春の到来を感じさせるのが、

「氷を散らす風すら 味方にもできるんだなあ」

「芽吹きを待つ仲間が 麓にも生きていたんだなあ」

という1番2番のBメロの部分。雪解けを待つ植物たちを応援するように、春風が氷雪を吹き散らし、根雪の下でスクスクと育っていた仲間たちが顔を出す。そんな自然現象と同じように、人間の成長も辛い苦しい時だって、自分の肥やしや糧になる経験があるのだと歌っているのです。で、アキヒロさんがドゥゥンドゥゥンとその成長のうねりを表現していると。

で、「丸い大空」が夏の空。人生で言うなら、辛苦を抜けた解放感とでもいいましょうか。「寂しい夜温める」は秋の夜。夏を越えて、また冬が到来しそうだけど、そこには以前とは違う、経験を積んだ自分がいるんだと。ただ、主人公には「言いそびれた ありがとうの一言」が言えずにいます。それを "あの子" に伝えられるのは「日なたでまた会える」時だと語っています。

さて、では「ありがとう」と伝えたい "優しいあの子" とは誰なのでしょう。

 

それは「未熟だった過去の自分」ではないかと。

 

マサムネさんは過去の未熟だったマサムネさんに対して歌っていて、それを聴く僕たちも過去の未熟な自分について思いを馳せる。それはドラマの主人公なっちゃんにも当てはまります。人生を四季になぞらえて、冬の季節があってもがんばれよ、その先には夏の空が待っているんだから。そして、過去の自分を助けてくれた人たち、自分を成長させてくれた経験、そんな全てに感謝をしたい。言えずにいるけど、また春の季節が来たら、思いっきり「ありがとう」と言いたい。だから、また会おうね、自分。そんな歌ではないかと。ドラマのオープニングアニメともビッタンコ。

いかがでしょ。

拝啓、黒沢健一さま

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ミスチルは天下を取り、スピッツは朝ドラ主題歌を奏で、エレカシはもう好き放題に生きている2019年。そんな90年代を代表するバンドたちが、今でも古びれることなくこの令和の時代でも輝いているということは、同世代としてもスゴイ嬉しいことです。

しかし、この世代のバンドで僕が一番好きだったのはL⇔Rです。嶺川貴子さまが在籍していたポリドール時代も、黒沢兄弟&木下くんの3ピースバンドも甲乙付け難く、健一くんのソロ時代も最高だし、モーターワークスも最高、さらにはソロ復帰後も最高でした。そんな彼が、今から2年半前の2016年12月に突如として旅立ってしまったことは、本当に、本当に、本当に残念でありませんでした。

訃報の後、秀樹さんが語ったところによると、L⇔Rの代表曲である「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」の成功後、健一くんは "壊れてしまった" と表現していました。当時からのファンからすると衝撃的な告白でした。アスリートが金メダルの次は金メダルを期待されるように、アーティストもミリオンの次はミリオンを期待される、その重圧の恐ろしさを感じずにはいられなかったのです。

米津玄師が「Lemon」と同じように「海の幽霊」に期待がかかっていながらドマイナーな曲をリリースしているように、あいみょんが「マリーゴールド」の後に発表した「ハルノヒ」がまんま二番煎じだったように、今、新海誠監督の『天気の子』に『君の名は。』と同じような期待がかかり、ラッドの新曲にも期待が高まっています。

爆発的なブームが起きると、僕らはスゲー!と飛びついてしまいます。ミスチルは「CROSS ROAD」の一発屋になるのはイヤだと「innocent world」を発表し、その上を行く「Tomorrow never knows」をドロップしました。ミスチルが天下を取ったのは、この三段論法でグウの音も世の中に言わせなかった強みにあり、さらには活動休止したにも関わらず、またまたトップに躍り出た強靭なタフさがあった所以だと思います。これは聖徳太子徳川家康など本当に時代のテッペンに行く大スターにだけ認められるタフさだと思うのです。

スピッツも負けてはいませんが、マサムネさんが3.11のショックでPTSDになってしまったように、桜井氏のようなタフさ加減は持ち合わせていません。エレカシの宮本さんも再ブーム到来で、今は輝いていますが、それもエレカシ30周年の節目で何かがプッチーンとブチ切れたためと思われます。そこからの振り幅が凄まじい。

話が戻って、健一くんは、そもそも売れたいと思ってなかったところがあります。まったく売れないのは問題だけど、爆発的に売れることは望んでいなかった。そして、爆発的に売れることによって生じる重圧から逃れるためには、メインストリートから外れるしか選択肢がなかった。人々はそれを "一発屋" と揶揄します。

HEAR ME NOW

HEAR ME NOW

  • Various Artists
  • J-Pop
  • ¥2400

ここに収録されている曲たちを聞けば、彼が遺したトラックの数々が、決して一時だけの気まぐれでない事を如実に物語っています。そんな才能が潰えてしまったと言うのは、本当に残念で仕方ありません。

【連続テレビ小説「なつぞら」】第15週 何だか、ますますワクワクしてきました。

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物語を創作していく過程、イマジネーションを膨らましていく楽しさ、イノベーションを起こしていく情熱、そんな "想像力" や "人間の原動力" みたいなものが描かれていた今週の『なつぞら』。主人公なっちゃんのモデルである奥山玲子さんを始め、カチンコいっきゅうさんが高畑勲監督、今週から登場した神地くんが宮崎駿監督と、日本のアニメ界の重鎮たちが揃いあがったことで、俄然、尋常じゃない盛り上がりを見せ始めてもきています。今回はそれを一つ一つ振り返ってみたいと思います。

 

1.『ヘンゼルとグレーテル

新たな短編映画の原画をマコさんのサポートとして任されることになったなっちゃん。その方向性をどうするか決めかねているうちに千遥ちゃん問題が勃発。一路、突発的な北海道への里帰りとなったわけですが、そこへ夕見子ちゃんまで合流。久々の柴田家勢ぞろいになりました。

もともと勉強家でフェミニズムへの傾向も強かった夕見子ちゃん。床に転がっていたグリム童話に目がいき、なっちゃんに短編映画の原画を任された話を聞くや、すぐさま『ヘンゼルとグレーテル』に着想を得ます。ヘンゼルが家に帰るための道しるべに落としたパン屑が、奥原兄妹にとっては "絵" だった。道しるべであるパン屑を食べてしまった鳥は、さしずめ "時の流れ" で、兄妹は家に帰れずに大人へと成長していく。そんな着想になっちゃんは感銘を受けます。明美ちゃんにはチンプンカンプンだったみたいですけど...。

本当は恐ろしいグリム童話〈2〉 (WANIBUNKO)

本当は恐ろしいグリム童話〈2〉 (WANIBUNKO)

 

もう20年くらい前に出版された桐生操氏のベストセラー本のおかげというか、童話と呼ばれているものたちが、実際は子供向けにリアレンジされたソフトなものになっていて、原作もしくは初版ではかなり残虐な描写や痛烈な社会風刺が盛り込まれていたというのが、昨今では当たり前の認識としてあります。

なつぞら』で語られていた "継母" というのも第4版を出版する際に改編された部分であり、初版では "継母" ではなく "実母" であったことが知られています。そもそもグリム兄弟も、この物語の着想をドイツ・ヘッセン州で伝承されていた民話をベースに拵えたものだったようで、シェイクスピアが史実をもとにして数々の名作や名言を生みだしたように、芥川龍之介が伝承や説法などから数々の名作を編み出したのとなんら変わりません。中には、物語に登場する魔女が継母と同一人物であり、ドストエフスキーと同じように、この物語は "親殺し" を扱っていると解釈する人もいます。

いずれにしても、ドラマの中で『ヘンゼルとグレーテル』が登場した所以は、戦災孤児としての子供時代の投影、兄妹の絆、そして、奥山玲子さんの実際の映像作品が存在していたためと言えます。さらに高畑勲監督の長編アニメ第一作『太陽の王子 ホルスの大冒険』をねじ込んでくるとあっては、喝采を叫ばずにはいられません。

 

2.イデアとメタファー

90歳まで頑張ります!と高らかに宣言した村上春樹氏の最新作『騎士団長殺し』ではないですけど、作中作として創作されていく『ヘンゼルとグレーテル』には、数々のメタファーが盛り込まれ、それがイデアとして表現されています。その全てが初演出として奮闘している坂場イッキュウさんが生み出したものでした。まずは、それを羅列してみたいと思います。

ヘンゼルとグレーテル』の物語 → 奥原兄妹の投影

ヘンゼルとグレーテル → 広い意味での "子どもの戦い"

魔女 → 子供たちの自由や未来を奪う社会の理不尽さ

魔女から逃げる → 逃げても追いかけてくる社会の理不尽

悪魔が飼っているオオカミたち → 戦争や兵器の象徴

森 → 子どもたちが生きる世界、もしくは生活の場

魔女の魔法と木の怪物 → 子どもたちを守る存在

森に降り注ぐ木漏れ日 → 平和

こんな風に坂場イッキュウさんは事あるごとに作中のメタファーを説明し、その内容を確認した五十嵐...、いや、井戸原さんは「社会風刺か?」と一発で見抜きます。それもそのはずで、どう見ても戦争孤児をベースにしているとしか思えない内容であり、それもなっちゃんの原体験から発想されたものなので、それを支持した坂場イッキュウさんが編み出したものがそうなってしまうのは当たり前なのです。

この「アニメ作品にメタファーを注ぎ込む」というのは、今週から登場した神地くんのモデルである宮崎駿監督が得意としていたところです。そのフィルモグラフィーに合わせて、大雑把な作品テーマに隠されているメタファーを羅列してみたいところではありますが、それはまた時間のある時に。

 

3.働くという事

なっちゃんが働いている東洋動画スタジオでは実に様々な人が働いています。

モモッチのいる仕上課の女子たちは男漁りを目的にする子が多く、マコさんは最初なっちゃんもその同類だと思っていました。そんなマコさんは絵描きとしてのプライドが高いチャキチャキな職人肌。その下についている堀内くんは、言われたことは忠実にこなすけど、自分から何かをしようとは決してしない指示待ちくん、だけど文句は言うみたいな。茜ちゃんも堀内くんに近いところはあるけど、さすが女子なだけあって、その当たりはマイルドな感じ。そして、新人だろうがなんだろうが言いたいことはズケズケと言って、良かろうが悪かろうが行動あるのみの神地くん。人は口先だけより、行動を伴った人についていきがちですよね。

そんな人たちを束ねるのが下山さん。中間管理職みたいな立場で、下をまとめなきゃいけないし、上にもお伺いを立てないといけない、なかなか胃が痛くなりそうな立場です。そんな下山さんに「こんなんでどうする!」と激を飛ばすのが井戸田さん、「いいじゃん、面白い試みじゃん」と優しく見守ってくれるのが仲さん。上司として側にいてほしいのは仲さんだけど、井戸田さんのように激を飛ばす人がいないと締まらないのも事実。

見渡すと、僕の働いている職場にもこんな人たちがいっぱいいます。会議やミーティングでいつも発言する人と、いつも黙りこくっている人。自分で考えて仕事を組み立てなさいと教えても、次に何をしたらいいですか?と指示ばかり仰ぐ若い子たち。井戸田さんのような上司は、すぐにパワハラだと騒がれそうだし、仲さんのような上司ばかりになると なあなあ になりやすく、緊張感のかけらもない職場に陥りやすいです。フレンドリーなのはいいことだけど、仕事はフレンドじゃできないのです。友達同士のお金の貸し借りが曖昧になっていくのと同じで、そこに真剣さがなければ利益は生まれません。

ただ、大杉社長のように利益だけに目がいき、その利益の根本に何があるのかを見ずにいると、仕事は機械的になっていきます。映画が大ヒットしたのは作り手の想いが結実し、その宣伝効果も功を奏したからで、作れば売れるという単純なものでもありません。逆にそれでも失敗するケースももちろんあります。

今週の東洋動画スタジオ『ヘンゼルとグレーテル』制作班の動きを見ていると、アイデアがポンポン出てくる会議は実に生き生きとしていますが、そんなアイデアも行き詰まり、なかなか先が見えない状態になると、まあ、みんなダラけてきます。そして、最終的に「これは面白い!やろう!」となった時の一致団結は、たぶん誰にも負けないスーパーサイヤ人状態と言えるでしょう。

そんな姿を見ていると、仕事に必要なのは「"面白い"と思える目標」があるかないかのような気もします。しかも、常に "面白い" と思えるものを周りに見つけられるか。そんな技術というか、思いというか、意識というか、そういうものがあれば毎日が楽しくワクワクしてくるのではないかと。

うん。僕も、なにか "面白い" ものを見つけなきゃ、姐さん...。

ルイス・キャパルディはエド・シーランになれるのか?なれないのか?

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今、イギリスで売れに売れまくっているのが弱冠22才のシンガーソングライター、ルイス・キャパルディ!そのデビューアルバム「Divinely Uninspired to a Hellish Extent」が英オフィシャルチャートを席巻しています。

去年の11月にYouTubeで公開された「Someone You Loved」のMVが感動的すぎて、泣けるMVと巷では話題になりましたが、まあ、スゴイです。

最近の「なつぞら」はぜんぜん泣けないよぉ~!と思われている方は、どうぞ、このMVを観てギャンギャン泣いちゃってください。最近のYouTubeは対訳を載せてくれるので、英語の歌なんか、ぜんぜんわかんないよっ!という人も楽しめます。

余命わずかな妻から臓器移植を受けた若い母親に、命の希望と愛の深さを感じずにはいられない、わずか4分のショートフィルムですが、マジで泣けます。それもそのはず。ルイスの母親は看護師で、そこから臓器移植のチャリティ団体のことを知り、今回のMVでのコラボになったそうなんです。

他、アルバムからのシングルカットとなった「Hold Me While You Wait」がオフィシャルチャートの4位まで浮上。上にはエド・シーラン&ジャスティン・ビーバーエド・シーラン&カリードの最強2トップが陣取り、熱愛だとかなんだとかゴシップネタばかりのショーン・メンデス&カミラ・カベロのベロチューソング「セニョリータ」がトップに躍り出ています。この3バックを崩すのは、なかなか手強いんじゃないかと思いますが、そこを突破するには、またもや感動的なMVが必要な気もします。

 

しかし、スコットランド出身のルイス・キャパルディですが、なんでイギリスって国はこう次から次へと胸を打つようなシンガーが出てくるのでしょう。アデルもそうだし、サム・スミスもそうだし、エド・シーランもそう。しかも、みんな10代とか20歳で頭角を出してるんだから恐るべしですよ。

昨日、発売されたエドの最新作はもろヒップホップですが、ルイスに関しては、そんなブラックミュージックへの傾倒は皆無のようです。が、エドと同じように、決してイケメンではないルイスですけど...。まだ、エド・シーランの方が可愛げな愛嬌のある顔をしているのに対して、ルイスは...。

まあ、ノエルに「てめえの天下なんか15分ももたねぇよ!」とディスられ、「ヤベエ、ノエルにディスられた!やっほ~い!」と大はしゃぎしているルイス。それを受けて、ノエルの娘が将来ルイス・キャパルディみたいになりたいと言い出したら「あんなヤッコさんみたいなルックスになるのはオレ様が許さねえ!」とまたもやディスったりと...。イギリスって、こういう話題、好きだよねぇ。あ、日本も変わらないか...。

 

デビューアルバムのジャケットでいきなり黄昏ちゃってたり、お前のその中年太りみたいな腹はどうにかなんねぇのか!とイジられたりしながら、歌ではしっかり泣かせてくれるルイス。日本でも米津やあいみょんが注目され始めてからどんどん垢抜けていってるように、そのうちルイスもエドみたいになる日が来るのかなぁ。いやぁ...、どうだろう。どこか優男的な印象が拭えないので、かつてのダニエル・パウターやジェームス・ブラントみたいに一発屋で終わる確率が濃厚な気もします...。

ドがつくヒップホップ・アルバムのエド・シーラン最新作。「÷」をイメージして聴いたらヤケドしまっせ!

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やはりというか、必然と言うか、まあ、こうなるのはわかっちゃいたけどみたいな。フューチャリングしているアーティスト達を見れば一目瞭然だよね。

 

カリード

カーディ・B

チャンス・ザ・ラッパー

PnBロック

ストームジー

ラヴィス・スコット

エミネム

50セント

ヤング・サグ

Jハス

パウロ・ロンドラ

ミーク・ミル

エイ・ブギー・ウィット・ダ・フーディ

 

こうやって並べると悪そうな奴しかいないじゃん(パウロ・ロンドラは別だけど...)。もともとアコギ抱えてヒップホップをしていたエドなんで、この豪華を通り越して奇跡としか言えない面子を、よくもまあここまで揃えたもんだと。ヒップホップ大好き人間にはたまらないアルバムですよ。

他にも、カミラ・カベロ、イエバ、エラ・メイ、H.E.R.などのR&B勢、そこにブルーノ・マーズも加わるのかと思いきやクリス・ステイプルトンとのジミヘン、スクリレックスは普通にエド印のバラードをダブでアンビエントに調理と。うん。

エド・シーランのアルバムとしてではなく、エド・シーランが作ったヒップホップとR&Bのミックステープを聴いているような感じ。

で、僕が気になるのは、ここでのブルーノ・マーズの立ち位置なんです。今から5年前、マーク・ロンソンのコラボアルバムで大ヒットした「Uptown Funk」が、後の「24K Magic」に発展したように、この「Blow」が、今後のブルーノ・マーズの方向性を決めるのではないかと。グラミー賞でのプリンスのカバーも然り。ファンクやハードロックにガレージ、メロコアやインダストリアルまでは行かないにしても、「24K Magic」で見せたモータウンからは確実に離れた方向性に行くのではないかと。でなけりゃ、あんなMVを監督するわけがないと思うんですよね。

若返りまくっているスティングのリ・ワーク・アルバム「My Songs」がぜんぜん聞き飽きないんだけど...。

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基本、僕はベーシストの人が好きです。いや、ベースがブイブイドゥ~ンドゥ~ン唸っているバンドが好きです。そういう意味では、前回のクラシックバージョンの「シンフォニシティーズ」はぜんぜん低音が聞こえてこなくて物足りなかったのですが(それでも1曲目の「Next to You」のクラシック・パンクにはひっくり返りましたが)、今回のバンドアレンジでのセルフカバー、いや、リ・ワーク・アルバムがかなりいいです。

ていうか、スティング、もう67才です。マジか。なんでこんなに若いんですか。2013年発表の11作目のスタジオ・アルバム「The Last Ship」の時には、とうとう引退か?とまことしやかに囁かれていましたが、いやいやいや、逆に「57th & 9th」で若返っちまいましたよ。しかも、ドミニク・ミラーとヴィニー・コライウタとの3ピースバンドでアルバムを作っちまうなんて、ポリスの再現、いや、スティング自身の青春の再現とでも言いますか、世界のテッペンを見た人はやっぱり常人の域を軽く超えています。

そんなスティングの最新アルバムのタイトルが「My Songs」。ポリスなんか関係ない。これ、全部、僕の歌なんだい!と高らかに宣言しています。いやいや、そんなん言わなくても世界中のファンがそれわかってるから。誰も、これってスチュアートの曲だよね?なんてツッコまないから、安心して歌ってください。

 

アルバム冒頭の3曲は軽くEDM風のリミックスで、あまり真新しさを感じないかもしれませんが、これさりげなくかなりポピュラーにリアレンジされていて、オリジナルよりもずっと聴きやすくなっています。この王道ど真ん中をズカズカと歩いていく潔さが気持ちいいし、それを軽々とやってのけてしまうところがさすがです。

そして、4曲目の「Every Breath You Take」。前作「57th & 9th」の「One Fine Day」を彷彿させるような、エバーグリーンな名曲が実にうまく3ピースバンド・バージョンに生まれ変わっているのですが、それよりもなによりも、オリジナルよりもベースがブイブイいうてるのが最高すぎます。こんなアレンジ、今まで聞いたことないですよ。ドミニク・ミラーの渋みの効いたギターも最高です。

で、「Demolition Man」!最初、あれですよ。なんだ?ニルヴァーナか?と思うぐらいにゴリゴリのグランジですよ。ガレージですよ。ディストーションが効きまくって、リフ一本で聞かせまくる、こんなん67才でやる?続く「Can't Stand Losing You」になると、もう敬服です。こんなベースが聴きたかったんだぁ。もうカッチョよすぎて何も言えねぇ。

「Fields of Gold」のミディアム・テンポで一息。ここでもドミニク・ミラーのギターが実にいい味を出しています。そして、スティングのボーカル。ホント、マジで年を感じさせない若い声をしています。多少、渋みはあるけど、25年前のオリジナルと比べても遜色のない歌声。

「So Lonely」のレゲエは去年発売されたシャギーとのコラボ・アルバム「44/876」の「Just One Lifetime」や「Gotta Get Back My Baby」のエキスがまんまスティングの血肉になっていることを証明しているし、「Shape of My Heart」のスモーキーさは、大麻所持で逮捕されちゃうんじゃないかというくらいにパープルな世界です。

「Message In a Bottle」は、まるでブルーノ・マーズの「Locked Out of Heaven」へのアンサーソングのようにファンキーさを強調し、ラストのロングトーンが圧巻。「Fragile」で再びスモーキーに浸り、「Walking On the Moon」でベースの弾き語り、ベースで弾き語りってなに?やっぱ、この人、スゴすぎ。「Englishman In New York」はレゲエ色がかなり強調され、ラストの「If Ever Lose My Faith In You」はEDM風リアレンジで1曲目へとループ。いやぁ、なかなかいいアルバムですよ。

ボーナストラックのライブも素晴らしいけど、純粋にスタジオ・アルバムとして楽しむなら1曲目~14曲目をひたすらヘビロテするのが一番です。とにかく聴いてて気持ちのいいアルバム。

 

10月の来日ライブ、かなり激しそうですねぇ。おじさん、おばさん、ついていけるかなぁ...。

どうやらベビメタが大殺界を抜けたようです。ワッチャ、ワチャチャ!踊ろう!騒ごう!

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先月、6月28日(金)と29日(土)に約8ヶ月ぶりに横浜アリーナで単独公演を行ったベビメタ。その翌日、6月30日(日)には世界最大で世界最高峰のイギリス・グラストンベリー2019に出演。アザー・ステージという2番目に大きいステージに立った初めての日本人アーティストとして歴史にその名を刻みました。それもとてつもない快挙でスゴイことなんですが、日本ではもっととてつもないニュースが持ち上がっていました。それが元モーニング娘。のセンターだった鞘師里保の登場。

すいません、アイドルにはうといので、とてつもないと書きながら、何がとてつもないのかイマイチわかっていないで語っているのですが、ニュース記事などを読んでいると、どうもモー娘の中でも人気の高い娘さんだったようで、しかもスーさんとは同郷でいろいろとつながりもあったようで、知る人は狂喜乱舞だったようです。...、うん、なんかスゴいんだろうね、きっと。

そんな横浜アリーナの様子を最速で編集してリリースしたのが、最新曲「PA PA YA!!」のMVです。

これを見て思いました。おっ、ベビメタも大殺界を抜けたのか?と。

振り返れば2017年12月、ユイちゃん不参加のスーさん生誕祭から不穏な空気が流れ始めました。年が明けて2018年1月には神バンド藤岡氏の突然の訃報。5月には何やら今までのイメージを一新した "ダークサイド" なるステージが始まり、そこにもユイちゃんの姿はなく、わけのわかんない2人のサポートダンサーが加わり4人態勢の違和感ありまくりのステージ展開。そして、10月にはユイちゃん脱退。配信シングルとしてリリースされた「Distortion」も「Starlight」も、そこらのアニソンとなんの違いもなくてイマイチ。傍から見ると、ベビメタも消費され尽くされたか?と、やっぱユイちゃんがいないとダメなんじゃね?と、メイトには悪いけど、そんな風に思っておりました。

ガンズの前座の時も、なんだ、Youtubeで見るほど音がよくないし、スーさんも声が出てないじゃんと思っていましたし、しかもMCというかコール&レスポンスというか、スーさんの語りがいちいち英語っていうのも、海外にいる時はそれでもいいけど、日本にいる時ぐらいは日本語でもいいんじゃないの?みたいな。わたしたち、海外で認められたバンドだから、ニホンのミナサン、この希少なバンドがニホンでライブする、これとてもトクベツなことよ、みたいな。ああ、そうかよ、みたいな。だったら、ずっと海の向こうにいりゃあいいじゃねえか、みたいな。メイトの人、ゴメンね。怒らないでね。

だけど、この新曲「PA PA YA!!」はいいよね。どこか「メギツネ」を彷彿させた、日本の伝統的な部分とメタルの融合、ラップをアップデート、そして、サークル・モッシュ。ベビメタ原点回帰のつうこんの一撃ですよ。そして、心底思ったのは、ステージ上はやっぱりスーさんを挟んだシンメトリーがいいなぁということ。

そういえば一時期モッシュやウォール・オブ・デスを禁止された頃があったけど、もう本末転倒だよね。個人的にはベビメタのブレイクって「ギミチョコ!!」のPV再生よりは、2015年のメトロックのライブで披露されたサークル・モッシュやウォール・オブ・デスに普通のロックファンがスゲェ!って大感動したことが始まりじゃないかと思っています。なので「祭りだ、祭りだ、パッパッ、パパヤ~」のミニモニじゃんけん、パパパだピョンは大歓迎!タオル振り回すも良し、サークル・モッシュするも良し、盆踊りするのも良し、セクシービーム放つも良し。楽しいベビメタが帰ってきた!この勢いで10月発売の3rd「METAL GALAXY」も楽しいメタルだったら、いいなぁ。

ていうか、2019年のアルバムリリースが凄まじすぎる。今年は大豊作の年なのかなぁ?

BILLBOARD 200に477週もチャートインし続けるGUNS N' ROSESの「Greatest Hits」

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7月に入ってから、なんとなく毎日ブログを更新してみようかなと思いまして、「なつぞら一週間」以外は、ほとんど音楽関連のニュースをつぶやいているだけなんですが、昨日はすいません、スマホゲーム『星ドラ』のモガステーションがオープンし「キングスプラッシュ」というコインゲームに夢中になったら、あっという間に夜中の2時になっていました...。恐るべし、ドラクエミニゲーム

てなわけで、ちょいとズルをしまして、昨日の日付でブログを更新します。まあ、こんなミクロなズルを誰かが気に掛けることもないと思いますが...。

 

昨日は火曜日。火曜日と言えばビルボードチャートの更新日。で、先週記事にしたザ・ラカンターズは予想通りに45位に転落。まあ、しゃあない。マドンナの4年ぶり14作目のスタジオ・アルバム「Madame X」が先々週、初登場1位で大騒ぎしたあと、次週には74位だか76位だかに転落し、今週はトップ200圏外に消えたことを考えれば、45位に踏ん張っただけでも大健闘です。

そんな中、トップ200に477週もチャートインし続けているのが、我らがガンズの非公式ベストです。477週ですよ。30周年盤の「アペタイト~」が発売された時は、一時は姿を消しましたが、今は完全復活。新たなツアー発表、さらにスティーブン・アドラー切腹事件があったので今週は96位に浮上、トップ100入りです。スゲェな。こんだけ売れ続けたら、アクセルも誰も文句言わないのも当たり前ですわな。黙ってたってお金が入ってくるんですもん。スティーブンの治療費だって、たぶん、このアルバムの売り上げの一部が使われているんだよ、たぶん。わからないけど。

しかも、477週って言ったら9年とちょっとですよ。ベストアルバムが発売されたのが2004年、「チャイデモ」は2008年なので、ほぼ発売から新譜カタログと新譜カタログの合間で売れ続けている計算になります。

収録曲を羅列すると、

1.Welcome to the Jungle

2.Sweet Child o' Mine

3.Patience

4.Paradise City

5.Knockin' on Heaven's Door

6.Civil War

7.You Could Be Mine

8.Don't Cry [Original Version]

9.November Rain

10.Live and Let Die

11.Yesterdays

12.Ain't It Fun

13.Since I Don't Have You

14.Sympathy for the Devil

と、なんのてらいもなく、ただただヒットシングルを発売順に並べただけのお粗末なベストです。メーカーというかレーベルというか、レコード会社の誰がこんな曲順を考えて発売しようと思ったのか、ホント、頭をひねってしまうのですが、逆を言うと、その安直さが世間に受けたのかもしれません。いいよ、いいよ、ざっと比べて売れてる曲を上から15曲か16曲選んで、それを80分にまとまるように作れよ。そんな風に上層部のお偉いさんに言われて、3分で出来上がったのがこのベストアルバムのような気がしてならないのです。そして、それは大当たりだった。

発売当時はアクセルもスラッシュも、バカ野郎!こんなベスト、誰が認めるかっ!裁判だ!裁判だ!と大騒ぎしていましたが、時も経てば、人間誰しも丸くなっていくんですね。栄えある520週、10年チャートイン目指して、残るは43週です。来年、その頃にガンズの新譜なんか出ちゃったら、たぶん、東京オリンピックと一緒に大盛り上がりしそうだなぁ。

ブルーノ・マーズ、「BLOW」のMVを監督する!

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先日、リリックビデオがリリースされたばかりのエド・シーランのコラボ曲「BLOW」ですが、早くもミュージック・ビデオが公開されました。しかも、そのMV、なんとブルーノ・マーズが監督しているそうです!

姐さん、ヤバイよ!めちゃめちゃカッコいいぜよ~!

【連続テレビ小説「なつぞら」】第14週 人間は一人で生きようと思えば寂しいのは当たり前じゃ。

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気が付けば折り返し地点を迎えていた朝ドラ『なつぞら』。今週はとうとう千遥ちゃんが登場し、行方知れずだった家族の、その伏線回収の週でした。まずは、今までの千遥ちゃん関連の謎というかフリをおさらいしてみましょう。

 

①引き取られた親戚の川谷家

なっちゃんのお母さんの従姉妹である とし叔母ちゃん に引き取られた千遥ちゃん。浮浪児狩りで孤児院に入れられたなっちゃんや咲太郎と違い、心優しい とし叔母ちゃん のもとにいる千遥ちゃんは必ずや幸せに違いないと兄姉の二人は思い込んでいました。

 

②引っ越してしまった川谷家

幸せに違いないと思いながらも、兄姉と離れひとり親戚に預けられた千遥ちゃんの身を想い手紙を書き続けていた咲太郎のもとに「里心がつくといけないから、もう手紙は寄こさないように」という返事がきます。孤児院を出て千遥ちゃんに会いに行くも川谷家はもぬけの殻。行方知らずになってしまいました。

 

③放送記者・信さんの情報力

時は過ぎ、放送局に就職し記者となったなっちゃんの幼なじみ信さん。初仕事で制作したニュース『都会の迷子たち』は、どこか両親を亡くした戦争孤児たちを彷彿させる内容でした。それを見たなっちゃんは、千遥も私たちを探しているかもしれないと思い立ち、信さんに千遥ちゃん捜索を依頼します。そして、たどり着いたのが千葉のアパートでした。

 

④戦後の極貧

一目会いたいと千葉のアパートを訪れたなっちゃんと咲太郎。そこで明かされたのは、半身不随となって復員した川谷さんは仕事のできない身体になり、女手ひとりで家計を切り盛りし極貧生活で気持ちが荒み千遥ちゃんにだけ辛くあたっていた とし叔母ちゃん、そのいじめからわずか5歳で逃げ出した千遥ちゃんの現実でした。

 

NHKスペシャルで取り上げられた "戦争孤児" の特集を見ればわかるように、当時の状況はとてもひどいものだったようです。

そんな過酷な状況を生き抜いてきたのが咲太郎でありなっちゃんであり千遥ちゃんでした。しかし、なっちゃんには柴田のおんじと富士子さんが、咲太郎には亜矢美さんが、そして、今週明らかになったのは、千遥ちゃんにも置屋の女将、光山なほ子さんがいました。そのなほ子女将を演じる原日出子さんもかつての朝ドラヒロイン!とことんまで作りこまれているではありませんか。

 

川谷家を飛び出した千遥ちゃんは、線路伝いに歩いていけば東京に行けるとひたすら兄のもとへ向かい、そんな軌道を歩く5歳の女の子をどこかの復員兵が拾い上げたようです。しかし、世は自分が生き残るだけで精一杯の世界。どこかの復員兵は なほ子女将 に千遥ちゃんを身売りすると、さっさと何処へと消えてしまいました。(変な深読みをするなら、千遥ちゃんに結婚を申し出てきた家柄の良い誰かとは、もしかしたらこの復員兵かもしれません...。妄想ですけど...)

置屋に身売りされた千遥ちゃんは、そこで芸事を躾けられ、舞妓さんの見習い期間である "お酌" になります。そこで持ち上がったのが縁談話。ただ、その話を受け入れるということは、なっちゃんや咲太郎との永遠の別れを意味してしまいます。なので、千遥ちゃんは話がまとまる前に、自分の過去と対峙すべく、なっちゃんがいると知らされた北海道・柴田牧場へとやってきました。

そこでの柴田家とのふれあいは心底から感じる温かいものでした。千遥ちゃんの心は揺れ動きます。このまま、ここで感動の兄姉との再会を味わえたら、そんなに幸せなことはない。誰もがそう思いました。しかし、なっちゃんが育ての親である富士子さんを裏切れないように、咲太郎が亜矢美さんのために借金までしてムーラン・ルージュを復活させようとしていたように、千遥ちゃんもなほ子女将を悲しませることはできなかったのです。

この3兄妹の境遇はどれもシンクロしているように見えます。富士子さんが最初「わたしはあの子の母親になる自信がない!」と叫んでいたように、亜矢美さんにもなほ子女将にもそういった心情があったのではないかと推察できます。さらには、この3兄妹のひたむきさに心動かされ、我が子のように可愛がってしまうことも同様です。それは前述の "戦争孤児" の現実から見ると、これ以上ない奇跡の話なのです。あの悲劇な時代の中でも、こんな奇跡があってもいいよね、こんな心温まる家族がいてもいいよね、そんな製作者たちの想いがビシビシ伝わってくるのです。

その結末は "兄妹の縁を切る" というとても悲しいものでした。でも、その先のどこかで兄妹の再会が待っているのではないか。そんな淡い期待もあります。そして、おんじが語っていたように「人は離れていても支え合うことができる」はずです。生きていることがわかっただけでも、幸せであることがわかっただけでも、心の糧にすることができる。うう...、やっぱ、いいドラマだなぁ、姐さん。

 

ちなみにSNSでは天陽くんの結婚は許さない!と騒がれていましたが、僕はどちらかというとよっちゃんと番長が未だに青年団で演劇を続けていたことの方がビックリでした。それきっかけで天陽くんはやっちゃんと知り合ったとなると、ん?...、番長、またなにかしでかしたのか?と勘繰って仕方がありません。