that passion once again

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永井真理子デビュー30周年記念オールタイムベスト 「THE STARTING POINT」

最新デジタルリマスタリング&高品質CDで蘇るガール・ポップの最高峰!

 

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1987年7月22日、シングル「Oh,ムーンライト」でデビューした永井真理子は、今年2017年でデビュー30周年を迎えます。元気がトレードマークだった「HEART BEAT」時代、数々のヒット曲を生み出した「MIRACLE GIRL」時代、セルフプロデュースでバンドサウンドにこだわった「HYSTERIC GLAMOUR」時代、そして、自主レーベルでオーガニックなサウンドプロダクションを展開した「ORGANIC」時代と、レーベルの枠を超えて4つの時代を4枚のディスクに収録。

さらに最新のデジタルリマスタリング、そして2013年発売の復刻盤も好評だったBlu-spec CD2によってダイナミックなサウンド再生を実現。ガール・ポップのエポックメイキングな楽曲たちが全70曲のフルボリュームで今蘇ります!

 

disc 1 -HEART BEAT-

1.ときめくハート・ビート (1st AL「上機嫌」収録)

2.One Step Closer (1st AL「上機嫌」収録)

3.Donnani (1st AL「上機嫌」収録)

4.Good Luckが目にしみる (1st AL「上機嫌」収録)

5.親友 (2nd AL「元気予報」収録)

6.SO BAD (2nd AL「元気予報」収録)

7.3D NIGHTへおいで (2nd AL「元気予報」収録)

8.いつもセレナーデ (2nd AL「元気予報」収録)

9.20才のスピード (3rd AL「Tobikkiri」収録)

10.コンタクトレンズ・スコープ (3rd AL「Tobikkiri」収録)

11.Why Why Why (3rd AL「Tobikkiri」収録)

12.Dear My Friend (3rd AL「Tobikkiri」収録)

13.Step Step Step (1st BEST「大好き」収録)

14.Brand-New Way (1st BEST「大好き」収録)

15.少年 (1st BEST「大好き」収録)

16.Mariko (1st BEST「大好き」収録)

17.TIME-Song For GUNHED- (4th AL「Miracle Girl」収録)

18.プリティ・ロックンロール (4th AL「Miracle Girl」収録)

19.50/50 (Fifty Fifty) (4th AL「Miracle Girl」収録)

20.Keep On "Keeping On" (4th AL「Miracle Girl」収録)

 

disc 2 -MIRACLE GIRL-

1.23才 (5th AL「Catch Ball」収録)

2.Way Out (5th AL「Catch Ball」収録)

3.キャッチ・ボール (5th AL「Catch Ball」収録)

4.レインボウ (5th AL「Catch Ball」収録)

5.自分についた嘘 (2nd BEST「POCKET」収録)

6.ミラクル・ガール (2nd BEST「POCKET」収録)

7.悲しまないで (2nd BEST「POCKET」収録)

8.Ready Steady Go! (2nd BEST「POCKET」収録)

9.Keep On Running (6th AL「WASHING」収録)

10.ワイルドで行こう (6th AL「WASHING」収録)

11.私の中の勇気 (6th AL「WASHING」収録)

12.ピンクの魚よ (6th AL「WASHING」収録)

13.泣きたい日もある (3rd BEST「やさしくなりたい」収録)

14.ZUTTO (3rd BEST「やさしくなりたい」収録)

15.やさしくなりたい (3rd BEST「やさしくなりたい」収録)

16.今、君が涙を見せた (3rd BEST「やさしくなりたい」収録)

17.YOU AND I (16th SG「YOU AND I」収録)

18.いつも いつでも (16th SG「YOU AND I」収録)

 

disc 3 -HYSTERIC GLAMOUR-

1.大きなキリンになって (7th AL「OPEN ZOO」収録)

2.GONG! (7th AL「OPEN ZOO」収録)

3.卒業してもサヨナラしても遠くでも (7th AL「OPEN ZOO」収録)

4.La-La-La (7th AL「OPEN ZOO」収録)

5.We are OK! (21st SG「We are OK!」収録)

6.ルーシータクシー (21st SG「We are OK!」収録)

7.Katcho Bee-Bee-Boo (8th AL「Love Eater」収録)

8.夜空にのびをして (8th AL「Love Eater」収録)

9.DUNK! DUNK! (Remix Version) (8th AL「Love Eater」収録)

10.タンバリンをたたこう (8th AL「Love Eater」収録)

11.my sweet days (4th BEST「Birth to the Future」収録)

12.おいでよSmile World (9th AL「KISS ME KISS ME」収録)

13.暖かい雪 (9th AL「KISS ME KISS ME」収録)

14.飛べないBig Bird (9th AL「KISS ME KISS ME」収録)

15.DON'T GIVE UP HEART (9th AL「KISS ME KISS ME」収録)

 

disc 4 -ORGANIC MUSIC-

1.うた (10th AL「You're...」収録)

2.海と貝殻 (10th AL「You'rer...」収録)

3.boy (Album Version) (10th AL「You're...」収録)

4.私を探しにゆこう (Album Version) (10th AL「You're...」収録)

5.愛が醒めるとき (11th AL「ちいさなとびら」収録)

6.あなたのそばにいて (11th AL「ちいさなとびら」収録)

7.遠くから見つめている (11th AL「ちいさなとびら」収録)

8.12月の空へ (11th AL「ちいさなとびら」収録)

9.飛べない空 (12th AL「そんな場所へ」収録)

10.同じ時代 (12th AL「そんな場所へ」収録)

11.未来 (12th AL「そんな場所へ」収録)

12.あなたが笑うと (12th AL「そんな場所へ」収録)

13.天国の島 (13th AL「AIR」収録)

14.Tobujikandesu (13th AL「AIR」収録)

15.ミエナイアシタ (14th AL「Sunny Side up」収録)

16.ひかりの粒 (14th AL「Sunny Side up」収録)

17.あいのうた (9th BEST「My foot steps」収録)

 

 

なぁんてね。

今年の7月にこんなベストアルバムが発売されたらいいなぁ。

ナガマリ!30周年だぞ!待ってるぞぉぉぉ!

ガンズ・アンド・ローゼズを伝説と呼ぶな!怒涛のロック魂が炸裂した日本公演、ガンズは死んじゃいなかった!

ここ一週間、音楽ニュースを賑わしていたガンズの日本公演。

来日決定時は、行くつもりなどこれっぽっちもサラサラなくて、

(スラッシュとダフが戻ったって変わんねえだろと思ってた)

ベテランバンドが食いぶちつなぐためのドサ周りに、

1万円以上も出す意味ないだろ、ぐらいで構えておりました。

しかしですね、神戸と横浜の追加公演にベビメタの前座と聞いたら、

これは行かなきゃヤバすぎるだろと思い、ちゃっかり行きました、横浜公演。

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気持ち半分はベビメタだったんです。

だって、そうじゃない?

ブクブク太ったオッチャンなんかよりさ、

キャワいいJKと神バンドの方が見る価値あると思うじゃん、普通。

まわりの席を見てもガンズTシャツとベビメタTシャツが半々な感じだし、

ねぇ?

・・・・・・はい、それは完全に間違っておりました。

結論から言うと、ベビメタはガンズの足元にも及ばない、

今思うと、これは学園祭か?ぐらいのレベルでした。

音は大きかったけどね、なんかそれだけって感じ。

 

メイトたちの中には、オープニングアクト

これはガンズとベビメタの対バンだ!

なんて、ほざいてる輩がいましたが、

どのへたれ口がそんなバカげたことをイキってんだと。

でもね、正直言います、

僕もライブ3曲目の「Chinese Democracy」までは、

そんな気持ちでいたんです。

久々にライブに来たけど、結局、こんなもんか、と。

 

ニュースなどで時間通りにライブが始まることは知っていたし、

スラッシュもインタビューで「オレらもいい大人になったのさ」

なんて、らしからぬことを言ってた通りに、

30分強のベビメタ学園祭が終わり、

延々とディープパープルを聴きながら待つこと約30分、

19時40分頃からガンズのライブがスタート。

ここからして、昔のガンズ、というより昔のアクセルじゃないよね。

そもそも20時前にライブが始まるんだよ?

まあ、びっくりです。

その昔、2時間とか3時間とか、平気で待たされていたのに...

前座が終わって、トイレに行って、ビールとおつまみ買って、

席でディープパープル聴きながら、ちょうど飲み終わった頃にライブが始まる。

なんなん?このフィット感!これガンズのライブなん?みたいな。

 

事前のセットリストで「It's So Easy」から始まることも知っていたし、

続いて「Mr.Brownstone」に流れるのも知っていた。

舞台が暗転し、ルーニートゥーンのオープニングが高らかに鳴り響く。

そして、あのギターのイントロが鳴りだして、スラッシュ、ドーン!

次いでダフ、ドーン!

観客たち、ワーッ!!!と大賑わい。

そして、ステージに駆け出してくるアクセル!

なぜか、そこでクスクスと失笑の嵐。

まあね。

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しょうがないよ。

いつまでも20代や30代のルックスは保てないさ。

ベビメタの音がやけにデカすぎたせいで、ガンズの音が小さく聞こえる。

でも、これくらいの方が気持ちいいなぐらいの大きさ。

ドテッドテッと熊みたいにステージを走り回るアクセルより、

シュッとしてるダフの方が、なんかカッコいいなぁと遠巻きに見ていました。

 

定番の冒頭2曲は、あまりにも定番すぎて、

これが1993年の東京ドーム以来の、

24年ぶりのガンズの音だっていうことにぜんぜん気づかなかったのです。

 

衝撃は3曲目の「Chinese Democracy」のイントロでした。

ドゥドゥドゥドゥ・ドゥドゥドゥドゥというダフのベースに合わせて、

デーデン・デ・デ・デーデン!

ん?

デーデン・デ・デ・デーデン!

これは...

デーデン・デ・デ・デーデン!

デデデ・デーデン・デデデ・デーデン!アイドンリーマーター♪

紛れもない、これスラッシュのギターじゃん!

開眼!ってやつです。

ヤバい、スラッシュが帰ってきた!

これって、夢にまで見ていたガンズ新曲の本当の姿じゃないの!

もう、そこからは歓喜の嵐です。

 

なんでしょう、この24年間、ずっと待ち焦がれていたというか、

2001年のサマソニ以来、ずっと持ち続けていた煮え切らない何かが、

ここでいっぺんに吹き飛んで、

その芯から変わらない硬い憧れがおもむろに顔を上げた感じがして、

ギターのリフがかき鳴らされる度に涙ぐむ自分がいるのです。

「ありがとう。スラッシュ、帰ってきてくれて、ありがとう!」

なんか、よくわからん感謝の念が溢れてきます。

 

続く「Welcome to the Jungle」も、

「Double Talkin' Jive」も、ダフのベースのカッコよさも手伝って、

とにかく歓喜歓喜歓喜!音がカッコよすぎるのです。

「Better」も10年前の幕張で見た景色とはまったく違う、

これこそがガンズの新曲なんだと思えるステージで、

もう悪いけど「チャイニーズ・デモクラシー」全曲、

この面子で作りなおしてくれないかなぁ、と思うぐらい。

さらに「Estranged」「Live and Let Die」から

「Rocket Queen」で前半のピークを迎えます。

「You Could Be Mine」については、

これはマット・ソーラムありきの曲だったんだなぁという感じで、

フランク・フェラーの技巧的なドラムでは、

あのドライブ感が出てこなかったのが残念でした。

そして、これまた24年ぶりのダフの「Attitude」!

公演によっては「New Rose」との日替わり曲ですが、

どちらかと言ったら文句なしで「Attitude」でしょう。

ベースにプリンスのシンボルをプリントしていたのは、

やっぱりリスペクトって意味なのかなぁ、と。

そういう先人たちへの敬意をちゃんと現しているのも、

ガンズらしさの一つというか、もう何から何までなんだよな。

 

「This I Love」のディジー・リード。

今回、オリジナル・メンバー復活と騒がれて、

陰に隠れているディジーなんだけど、

僕個人はディジーって、

逃げ出したイジーよりずっとオリジナル・メンバーだと思うのよ。

'91年の「ユーズ・ユア・イリュージョン」から加入しているし、

それこそ「November Rain」や「Estranged」など、

ガンズの音楽性の幅を大きく広げた立役者だと僕はずっと思っている。

「チャイニーズ・デモクラシー」も、言うなれば、

アクセルとディジーによるピアノロックの集大成ではないかと。

だから、ディジーはもっと陽の目を見てもいいと思うんだけど、

なんかいつも後ろの方に隠れてコソコソしてるんだよね。

そういうキャラなのかもしれないけどさ。ディジー、たまには前に出てきなよ。

 

あ、ついでじゃないけど、アクセルのボーカル。

見た目にごまかされやすいけど、93年頃のイリュージョン・ツアーより、

今の方がずっと声が出ているのがスゴイ!

ディジーの演奏のみで歌っていると、さらに際立っていました。

 

「Civil War」のスラッシュのツインギター

「Coma」で見せたバンドのグルーヴ、

「Sweet Child O' Mine」のシンガロング、

日替わり曲コーナー、横浜は「Used to Love Her」に「My Michelle」

「November Rain」から「Knockin' on Heaven's Door」

そして、締めの「Nightrain」

 

ちょっと思ったのは、スラッシュ、

もうくわえタバコしながらギター弾くのはやめたのねって。

そんなん想いながら、アンコールはどれくらい待たされるのかなと、

トイレ行っても、まだ余るかなぁ、なんて思ってたら、

ものの5分くらいで、アンコールがスタート!

このストレスフリーって、いったいなんなんだろ?

「Sorry」「Patience」が心地よく進み、

もうずっとこのまま聴いてたい症候群に入ったところで、

「Paradise City」のクライマックス。

 

今から10年前、

チャイニーズ・デモクラシー・ツアーの幕張公演では、

あまりにもつまらなくて、最後部に寝っ転がり、

ガラケーでゲームしながらライブを見ていたけど、

もう、あの頃とは比べものにならないくらい、今のガンズはサイコーです。

それを物語っていたのは、スマホで撮影している人がほとんどいなかったこと。

DVD「アペタイト・フォー・デモクラシー」を見ると、

まあ、動物園のパンダでも見ているように、

誰も彼もがスマホをアクセルに向けて、演奏なんてどうでもよさそう。

それが今回は演奏に身を委ねることができたというか、

音の洪水の中で、これ以上ない幸福感を味わえたというか、

それがスラッシュとダフの奇跡の復活によるところが大きかった。

やはりスラッシュはスラッシュ、ダフはダフなんだと。

ツェッペリンでいうボンゾ、ローゼズでいうマニ、

ポールとジョンが揃わないとビートルズにならないのと同じような、

どれだけ演奏が上手くても、オリジナルには敵わない、

オリジナルのハートというか、心意気というか、魂というか、

そういうものは、やはりオリジナルにしか出せないんだと痛感しました。

ああ、次はいつだろ。

「The Seeker」とか新曲とか、ポッと配信で出たりとかしないかなぁ。

 

久々に熱い気持ちを取り戻すことができたガンズのライブ。

Thanx! Guns n Fackin' Roses!

レディオヘッドの最新作「A MOON SHAPED POOL」を楽しむための3つの過去作品

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ゴールデンウィークの5月3日(火)、突如、鳥がさえずりを始めた。

翌日4日(水)、高らかなファンファーレと共に新曲「Burn the Witch」の公開。

全世界のファンがYouTubeに殺到し、瞬く間に再生回数は1000万回を超えた。

巨大な人型の檻の中に、神に捧げる人間を閉じ込め、そのまま焼き殺す人身御供の一種、

ウィッカーマン - Wikipedia」を描いたこの意味深なパペット・アニメーション。

魔女狩りを喚起させるタイトルと、この欺瞞に満ちた世界。

そして、ここ20年近く聴くことのなかった、レディオヘッドにはありえない程の高揚感。

誰もが、近くアナウンスされるであろう最新アルバムに期待を隠せなかった。

 

NMEの記事で、制作アニメーターの女性が「このビデオは難民危機問題をテーマにしている」と言及。

お前は魔女だとレッテルを貼り、拷問した挙句に自白させ、火あぶりにする。

その構図はヨーロッパの難民問題に限らず、

ここ日本でも、外国人労働者への偏見や、お隣の国へのナショナリズムなど、

対岸の火事というわけにはいかない深刻な問題だと思う。

レディオヘッド、新曲のビデオは難民危機問題に言及していることが明らかに | NME Japan

 

そして、ここで確認したいのがレディオヘッド6枚目のアルバムである。

01 Hail to the Thief (2003)

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「Burn the Witch」という単語は、既にこのアルバムのアートワークに記載されていた。

どこに書かれているかはご自分で確認して欲しい。(けっこう隅の方に書かれている)

また、パペット・アニメーションではないが、

先行シングルの#9「There There」もアニメーション風の暗喩に満ちた世界を描いている。

映像監督は「Burn the Witch」同様、クリス・ホープウェルによるもの。

当時のブッシュ大統領への皮肉をもじったアルバムタイトル、

痛烈な社会批判に根差した作風。

EMI時代最後、集大成的な作品を今一度ここで再確認しよう。

 

「Burn the Witch」の興奮冷めやらぬ5月7日(土)、セカンド・インパクトが投下される。

ニュー・アルバムリリースのアナウンスと共に新曲「Daydreaming」が公開されたのだ。

これが久々の泣きのレディオヘッド復活で、世界中が歓喜に涙した。

映画監督ポール・トーマス・アンダーソンによる、白昼夢を具現化した美しい映像。

世界から世界へと次々とドアを開けていくトム・ヨークの痛切なまでの姿。

静謐なピアノのループに身を委ねながら、穴倉へと潜り込み、灯火と共に燃え尽きていく。

をんぶんはのいせんじ(efil ym fo flah)、をんぶんはのいせんじ(efil ym fo flah)、呪文のようなダブ。

トムのプライベートも影響しているのでは?と他のブログで紹介されていたが、

孤独と後悔が痛ましい、なんとも泣きの1曲になっている、

この切なさはレディオヘッドを不動の地位に導いた3枚目のアルバムまで遡らないといけない。

02 OK COMPUTER (1997)

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「A MOON SHAPED POOL」と「OK COMPUTER」は似たアプローチが多い気がする。

例えば、映画「ロミオ+ジュリエット」のサントラ参加と映画「スペクター」の主題歌。

かたや曲が良すぎるからサントラには収録しないでくれと言ってアルバムに収録した#4「Exit Music」。

かたやサム・スミスへの負け惜しみのような形で公表したお蔵入りの「Spectre」。

映画への楽曲提供は他にもあるが、依頼されての制作という点で両者は共通しているし、結果は真逆。

先行シングルのPVが両方ともアニメーションで社会風刺がテーマというのも共通している。

#6「Karma Police」#10「No Suprises」など、バンド初の鍵盤の登場も見逃せない。

リリースから20年経っても、未だに最高傑作と讃えられ続けている本作。

レディオヘッドの泣きのメロディをここでもう一度思う存分味わっておこう。 

 

鳥のさえずりから1週間後、5月9日(月)に5年ぶりのオリジナルアルバムが全世界一斉配信。

アルバムタイトルは「A MOON SHAPED POOL」。

訳すと「水溜りのような月」という意味らしい。

それは涙でにじんだ月なのか、はたまた、水溜りに映る月なのか。

収録曲も全11曲。

その中には「True Love Waits」や「Identikit」など既にライブで披露されている曲も含まれている。

 

それにしても怒涛のような1週間だった。

もともと6月にはアルバムが発売されるだろうというニュース記事があちこちに出ていたが、

結果、開けてみれば6月17日(金)にCD盤が発売されるのだけど、このスピード展開が凄まじく、

インターネット時代、ここまでのスピード感がなければ、誰も注目しないのかと思うと空恐ろしい。

 

アルバムはトータルで聴くと、かなり静かなアルバムになっている。

既に史上最高傑作!と騒いでいる人もいれば、退屈と切り捨てている人もいる。

僕は最高傑作派で、もうデジタル購入してからリピートしっぱなしだ。

前作「The King of Limbs」のようなリズムアプローチも、

In Rainbows」のようなロック的なダイナミズムも、このアルバムには皆無。

美しい旋律が、ただただこの現実のサウンドトラックとして、目の前の景色に色付けをしていく。

そんな経験をレディオヘッドファンなら16年前に既にしているはずである。

03 KID A (2000)

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この虚無感が最新作に一番通じる音ではないか。

特に#1「Everything in Its Right Place」#2「Kid A」の冷たく横たわる厭世観

#5「Treefingers」のアンビエントなトリップ、

#10「Motion Picture Soundtrack」の絶望。

バンドが初めてJAZZよりのアプローチを始めたという点、

エレクトロとの融合を果たしながら、ロックバンドでもあるという奇跡。

6月17日のCD発売まで待つという人には、こちらのアルバムがお勧めです。

009 Every Breath You Take: The Singles THE POLICE (1986)

1991年のスティングのライブ参戦のために、

ポリスも予習しておけよと友達に言われ、

手渡されたのがこのベスト盤だった。

それまでエディ・マーフィービバリーヒルズ・コップ

ロクサーヌ」を歌っていたなんてぜんぜん知らなかったし、

スティングがもともとパンクバンドの出身だったなんてのも知らなかった。

とにかく全てが新鮮だった。

 

ポリスの名曲も数多いが、

やはり時代を超えて歌い継がれている「Every Breath You Take」が、

ポリスの、そしてスティングとしても、絶対的な代表曲と言えるだろう。

 

008 The Soul Cages Sting (1991)

高校生になってから、周りの友達はみんな洋楽を聴いていた。

邦楽なんてダサくて聴いてらんないよと。

確かに言われてみると、洋楽のジャケットはカッコいい。

歌っている人の写真ではなくて、

アルバムのテーマを絵や写真でデザインしている。

だったら何かいいの教えてよと言って渡されたのが、

スティングの「ナッシング・ライク・ザ・サン」だった。

「イングリッシュマン・イン・ニューヨーク」を聴けよと。

今思えば、随分なヒット曲を押し付けてきたもんだと思う。

でも当時の僕には右も左もわからず、

英語の歌詞カードを追っていくことさえままならなかった。

 

初めて洋楽に触れた僕は、最新作を聴き込もうと決めた。

そして手にしたのが「ソウル・ケージ」だった。

ジャケットは船の絵だ。大人っぽくてカッコいい。

歌詞カードの中身も洗練されたデザインで夢中になった。

アルバム冒頭のティン・ホイッスルの音色に心を奪われた。

中川五郎氏の解説も何度も読み返した。

英語の歌詞と日本語訳を何度も見比べて頭に叩きつけた。

その中でも歌詞が秀逸だったのが「Why Should I Cry For You?」

"天狼星のもと"
"月の光の珊瑚礁の上空を"
"秋の空のもと"
"北北西にフェローの石が飛ぶ"

なんてファンタジックな歌詞なんだと驚嘆した。

 

すっかりスティングに夢中になった僕は、

初ライブにも参戦、途中のバラードが続く辺りで寝落ち。

来日記念のボックスセットまで購入してしまった。

ソウル・ケージ

ソウル・ケージ

 

 

007 JUSTICE 徳永英明 (1990)

"なんのために生まれたんだろう?"

自分探しの旅に出たことがある人なら、

一度は疑問に思ったことがあるであろう鉄板フレーズ。

海を眺めながら、街を眺めながら、星を眺めながら、

心に疑問を抱き続ける "どうしてここにいるんだろう?"

 

"生まれてこなければよかった"と思ったこともあった。

自分を産んだ母親を憎んだこともあった。

そんな思春期の苦しみを緩和してくれたのが徳永英明だった。

まだ中坊だったから、何かを失うという意味はわからなかったけど、

「JUSTICE」の歌詞にある

"傷つくことが 勇気と出会うなら"

"迷い歩いて 地図を辿れば 何かに出会うだろう"

というフレーズが明日を生きていくための勇気だった。

迷ってもいいんだという希望を与えてくれた。

 

この曲は、当時の彼にとっても重要な曲だったと思う。

振り絞るように声を張り上げるその姿は、

ジョン・レノンのプライマルスクリーム(原初療法)のような、

一種の心理療法的な側面もあったと思うのです。

そして、それを聴く僕らも追体験ができるという希有な曲。

26年も経った今でも、彼の叫びは僕の心を癒してくれる。

JUSTICE

JUSTICE

 

 

006 REALIZE 徳永英明 (1989)

「輝きながら…」で彼を知り、

「最後の言い訳」ですっかりファンになった。

夜のヒットスタジオ』での泣きながらの熱唱が、

中坊の僕の心をつかんで離さなかった。

 

当時、まだCDラジカセを持っていなかった僕は、

レンタルショップでこのCDを借りて、

妹の友達の家でカセットテープにダビングをしてもらった。

今思えば随分と図々しい輩だったと思うけど、

それしかこのアルバムを聴く方法がなかったのだから、

それはもう必死の思いだった。

妹への恥も、たいして仲良くもない友達に頭を下げることも、

徳永英明を聴くためには我慢してやり遂げなければならなかった。

 

「君の青」「MYSELF -風になりたい-」など、

後の徳永英明を形作る名曲がびっしり詰め込まれている。

当時、付き合っていた女の子から、突然サヨナラを言われて、

失恋の苦い思い出が蘇る「僕の時計」が甘酸っぱい。

REALIZE

REALIZE