that passion once again

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ツイン・ピークス The Return 考察 第3章 原点回帰?リンチ節が炸裂!ゲロにまみれてハローと叫べ!

とてつもない回になりました第3章

ただ、もうあらすじを書くのも疲れたゼよ、姐さん。

次回からは簡易バージョンで行こうと思います。

 

【あらすじ】

◆次元の狭間

  次元を落ちていくクーパー

  紫の煙のようなものに吸い込まれていく

◆次元の果て

  コンクリート造の頑強な建物に落ちてくるクーパー

  目の前には海が広がっている 他に何もない

  バルコニーの窓から部屋内へ

  リビングには目のない女がソファで暖炉にあたっている

  クーパー、何かを女に話しかける

  女はクーパーの手を取りソファに座らせる

  目がないため手でまさぐり、何かを語ろうとするが声が出ない

  唐突にドアがノックされる

  女は静かにとゼスチャー

  クーパーは部屋の壁にある"15"と表記された機械が気になる

  機械に近づくクーパー

  電圧が強いのか機械に近づくことができない

  女が必死に機械に近づくなと制止する

  ドアを叩く音が激しくなる

  ノックされるドアとは別の扉を開ける女

  扉の先には梯子がある

  梯子を上りハッチを開ける

  そこは次元に浮かぶ小さなブリキの箱

  箱には煙突のような突起物が備えられている

  女は何かを説明するが、クーパーには理解できない

  女は煙突についているレバーを下ろす

  辺りの明かりが消える

  女は電気に痺れて箱の外に放り出される

  なすすべもないクーパー

  すると次元空間にブリッグス少佐の顔が現れる

  ブリッグス少佐「青いバラ

  梯子を下りていくクーパー

  リビングに戻ると別の女がソファにいる

  壁の機械に"3"と書かれたプレートが貼られている

  女の腕時計が "午後2:53" になる

  壁の機械にあるコンセントの差込口

  ジジジジと微弱な電気の音

◆山間のハイウェイ

  車を運転しているダギー・ジョーンズ

  気分が悪い

  車の時計は"2:53"を指している

  シガーソケットから電気の音

◆次元の果て

  機械に近づくクーパー

  電気が走る

  再びドアが激しくノックされる

  女「急いだ方がいい。私のママが来る」

  機械に吸い込まれていくクーパー

  靴を忘れていく

◆山間のハイウェイ

  眩暈がするダギー 車が横転する

  吐き気を覚える 目の前に赤いカーテン

◆RANCHO ROSA estatea

◆空き家

  別のダギー・ジョーンズと黒人の女ジェイドがいる

  左腕が痺れている

  ダギーの左手薬指に"指輪"が嵌められている

  気分が悪いダギー リビングで嘔吐

  嘔吐と共にダギーの姿が消える

◆山間のハイウェイ

  車中のダギー 堪えきれずに嘔吐

  目の前の赤いカーテンに別ダギーの姿が

◆レッド・ルーム(赤い部屋)

  片腕の男が椅子に座る別ダギーを見下ろしている

  「何者かがある目的のためにこれを拵えた」

  別ダギーの左手がみるみる萎み、

  一瞬にして身体が黒い煙になってしまう

  煙は黒い塊となり、小さな金色の玉に変わる

  大理石のテーブルに指輪を置く片腕の男

◆空き家

  部屋のコンセントからクーパーが転送されてくる

  ジェイドが家を出ようと促すがクーパーは呆けている

  車のキーを探るとクーパーのポケットから

  グレート・ノーザン・ホテル 315号室のカギ

  車の運転が無理と見てジェイドがクーパーを送っていく

◆シカモア通り

  男二人組ジーンとジェイクがダギー暗殺を謀っている

  しかし、難なくクーパーはそれを逃れる

◆空き家

  別ダギーが家に居ると思い車に爆弾を仕掛けるジーン

  向かいの家の子供がそれを眺めている

  ドラッグ中毒の母親は119と叫び、錠剤をウィスキーで飲み込む

◆山間のハイウェイ

  事故を起こしたダギーの車にパトカーが到着

  嘔吐物の匂いに警官が倒れる

ツイン・ピークス保安官事務所

  ホークとアンディー、ルーシーが失くし物を探している

  ウサギのチョコを盗み食いしたと告白するルーシー

◆森の奥のログハウス

  大量のショベルを金色に塗装しているジャコビー

◆Silver Mustang Casino

  カジノで助けを呼べとクーパーを追い出すジェイド

  出て行けと言われ、

  ローラに「あなたは出て行ける」と言われた事を思い出す

  クーパーを置いて走り去るジェイド

  促されるままコインに両替するクーパー

  大当たりした男性客が「ハロー」と叫ぶのを眺める

  スロットの上部に赤い部屋がぼんやりと浮かぶ

  そのスロットで真似をして「ハロー」と叫ぶクーパー

  メガ・ジャックポットが出る

  スロット上部に次々と浮かぶ赤い部屋

  次々とジャックポットを出すクーパー

◆FBI フィラデルフィア支部

   ゴードン・コール、アルバート、タミー他5名が

  ジョージタウンの妻殺しの案件について会議している

  真犯人のヒントは

   〇ブロンド美女の写真

   〇ペンチ

   〇ブロンドと赤毛の二人の美女の写真

   〇子供の写真

   〇ライフル

   〇ピーナッツが詰まったビン

  「下院議員も大変なんだな」とゴードン

  続いてタミーがニューヨークの事件を報告する

  ニューヨークの建物の持ち主も、

  現場で何が起きているのかもわからない状態

  ガラスの箱を撮影していたカメラに

  ほんの一瞬だけ "邪悪なもの" が映り込んでいた

  その報告をしている最中にクーパーから電話がかかってくる

  サウスダコタのブラックヒルズで翌朝9:00に面会することになる

◆BANG BANG BAR

  バンドの演奏 "MISSISSIPPI" by The Cactus Blossoms

 

というわけで、クーパーが25年ぶりに現世に帰ってきました。

電気を通って。

この世とブラック・ロッジは、

12本のシカモアの木のサークルから簡単に入れますが、

出るとなるといろいろ大変なようです。

「ローラ・パーマー最期の7日間」でも所々で電気がバシバシしてましたが、

どうやらこの世とあっちの世界は、リンチの中では電気が通り道なようです。

 

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そして、来ました、このチープなブリキの箱!

この21世紀に、ここまで手作り感満載な映像ってないでしょ。

しかも意味不明!ヤバイよね。

インランド・エンパイアでは「なんでお前が!」と

いろいろなところでリンチ・ファンから噛み付かれていた裕木奈江

"Naido" とかいう訳わかんない役で再登場。

15Aなのか、15Vなのか、15Wなのかよくわかりませんが、

それじゃ危険よ!と、わざわざクーパーのために電力を下げてくれます。

で、ビリビリして放り出されちゃった。

健気な いい娘じゃないか...

 

電気を通るというのは、そこにあまり意味がなく、

そもそも電荷の転送力が優れていることに着目したリンチが、

お決まりのユニークな発想でこしらえた物語の結果に思えます。

ただ、どうも転送は上手く行ったけど、クーパーの様子がおかしい。

片腕の男が言っていたように、誰かが何かを企んでいるようです。

 

そして、ゲロゲロです。

もらいゲロの王者である僕は見ることができません。

小学校の時から、もうクラスメートがゲロッたら次は僕みたいな、

今でも駅のホームとか道端とか、ゲロみたら逃げる、息を止める、

そんな人生を歩んでいる僕に、ですよ、

あそこまでの派手なゲロゲロは無理すぎます。

女性の裸といい、ゲロといい、もうやりたい放題です、リンチ教授。

頼む、もうちょいオブラートに包んでくれ!と思うんだけど、

そうするとリンチじゃなくなっちゃうような気もするし、

もう、なんでこんな変態おじさんを好きになっちゃったんだろう。

 

そんなリンチ教授が演じる耳が遠いゴードン・コールもカムバック!

部屋には原爆のキノコ雲に、フランツ・カフカの肖像。

もう意味深すぎて、ゼッタイ、これってあとあと絡んでくるよねって感じ。

ジョージタウンの妻殺しも絡んでくるのかどうかはわからないけど、

ブロンド美女とライフルとピーナッツのビンが真犯人のヒント?

推理するにも情報がなさすぎて、さっぱりだよ!

 

前回、腕が言っていた「253。何度も何度も繰り返す」というセリフは、

今回のクーパー転送の時間を告げていたのか、

どうなのかは定かではないですけど、

あそこまで "2:53" を強調していたのには意味がありそうです。

 

ルーシーがつまみ食いしたウサギのチョコ。

ウサギと聞いて、インランド・エンパイアを思い浮かべたけど、

まあ、たぶん全然関係ない、ホント、ルーシーの気まぐれで終わりそう。

 

とりあえず、クーパー、お帰り!