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The Raconteurs、11年ぶりのスタジオ・アルバムがビルボード200で初登場1位を記録

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やっぱジャック・ホワイトってスゲーんだなと思いました。

今年の4月に急遽来日公演を行ったザ・ラカンターズが、前作「Consolers of the Lonely」から11年ぶりに発表した通算3枚目のスタジオ・アルバムが、R&Bだヒップホップだ映画のサントラばかりのビルボード・チャートで、なんと初登場1位!しかも、バンドとしても初の快挙とくるのだから異色すぎます。

このアルバム、なんにも新しいところがありません。レッド・ツェッペリンやディープ・パープルやイーグルスの焼き直しって言ってしまえば、それで終わってしまいそうなアルバムです。日本で例えるなら、B'zが今さら新たにエアロスミスの曲をパク...失礼、リスペクトしたような感じ、上杉昇がいきなりWANDSを復活させて「Welcome to the Forest」なんていう曲を発表するみたいな感じ、T-BOLANが「Higher Than the Moon」なんていう曲を...、もうやめましょうか。この21世紀に、この令和の時代に、なんていう前時代的な!(アメリカには令和なんて関係ないけどね...)

YouTubeなどの再生回数がいきなり億を超えるわけでもなく、iTunesなどのダウンロード数でぶっちぎりというわけでもないのに、なぜビルボードのトップ200でいきなり1位を獲得したのか?しかもマルーン5のようにポップでもなければ、ブラック・ミュージックに迎合しているわけでもないのに、ジャック・ホワイトはいったい何をしたのか?ちょうどチャートの谷間だっただけなのか?来週はいきなり20位とか40位に落ち込むのか?いずれにしても、クラシカル・ロック・アルバムと呼んでもおかしくないこのアルバムが1位を獲得したことは、「ロックは死んだ」と言われ続けたこの21世紀に、死んで生き返ったことを告げる天使のラッパになるのかもしれない。

こんなゴリゴリのガレージ・ロック、久しぶりに聴きました。なんか、急に1994年発売のザック・ワイルド「Pride & Glory」を思い出しました。昨日のエド・シーラン&クリス・ステイプルトンといい、なんかロックがキテますよ。ウッドストック50の中止は残念だけど、そのスピリチュアルな部分は、今後のシーンに徐々に影響を与え始めているのかもしれません。